のほほんのブログ

映画と君と

ダンケルク

何年も楽しみにしていた、ノーランの新作、ダンケルクを観ました!
ネタバレを含みますので、予めご了承ください。

また、映画の歴史を塗り替えてしまいましたね、ノーラン。
ノーランはもうちょっと自分が映画界の時代を切り拓いちゃってることを自覚したほうがいいと思います。まじで。

今までは、彼自身が彼を超えていく、という感じでもありましたけど、今回は映画界を変える一石だと思います。

私は、「え、ノーラン新作?絶対おもしろいじゃん。え、ノーランが実話作品やるの?大丈夫なの?」って心配していました。
今までの彼の作品は、いつも現実離れした独創的な世界観をもっていて、それが良さでもありました。インセプションなんかは私が大好きな作品です。ですから、実話作品、現実を描く作品で、その良さが失われてしまうのではないかと思ったのです。無駄な心配でしたけど!!

それでは本編の話にうつりましょう。

まず音!!!!!!!!!
開始すぐに鳴り響く銃声の音が、違うんです!!
私は、戦争映画やアクション映画はあまり観ないので詳しくないのですが、それでもハッキリと違いがわかるくらい。
銃声の音が、前から聞こえていたのが、移動するに従って後ろから聞こえてくるというような音の変化までちゃんとありました。
宣伝でかなり言われている、臨場感、ですよね。スタートからこの臨場感がすごい。そしてこの臨場感が終わりまでずっと続く。こちらも緊張して肩がこるくらい!

そう、今回のこの作品は、まさに体験型の映画なのです。
体験型の実話作品。
今までの実話作品というのは、お話にある程度の脚色をして大体そのまま伝える、という感じだったと思います。
ですから、観る側がその場に溶け込んで、主観ですすんでいくこのダンケルクはやっぱり新しい。

そしてこの作品、なんといっても台詞が少ない。それなのに退屈しない。この舞台と、臨場感で十分なんですよね。

ただ、狙ったであろう1つの台詞に、私はまんまとがっつり心掴まれてしまいました。
それは民間船でのシーン。
失明させた男が、失明させられた男の子は大丈夫かと聞くと、聞かれた男の子は、大丈夫だ、と答えましたね。
本当はその場でつかみかかって、殴ってやりたかったと思います。
それでも、今は救出作戦の途中であること。失明させた男も不安定であること。色々なことを考えて、飲み込んで、彼は大丈夫だと言った。
いい台詞でした。

今私が失明させた男、失明させられた男の子、聞かれた男の子、と書いたように、この作品には名前のない登場人物が多い。私が忘れているというのもあるんですけど…
つまり、英雄はいないんです。
実話作品というのは、1人の英雄のお話。伝記が多かったりしますよね。
英雄がいないお話って難しい。これをやる上で、すごくいいキャスティングだったと思います。
特にマークライランス。彼は民間の船長を演じていますが、彼の素朴でありながらしっかり存在感あるところが、この役をうまく作品に馴染ませている。

失明させた男役のキリアンマーフィーも、不安定で神経質な感じありますよね。

それでトムハーディーね!!!
いっつもノーラン作品で頑張っちゃう!!!!!!いっつも1人で頑張っちゃう!!!めっ😡!!!!!!

トムハーディーの相方役のジャックロウデン、初めて見ましたがかっこいいですね…

そしてケネスブラナー演じるボルトン海軍中佐。ラストめちゃんこかっこいい。

空、陸、海。それぞれの場所で気高く戦う戦士たち。誰か1人をピックアップしないことと、舞台を3つに分けることでその全てを描くことを可能にした。
台詞が少ないなど、受け手に任せている部分も多いけれど、ノーランの巧みな誘導が、受け手がしっかり受け取ることを可能にしている。
頭の中どうなってるのでしょうね…
私がノーラン作品を追っていて楽しいことの1つは、毎回どこに力を入れてきたのかがハッキリわかることです。そして毎回確実に進化していく。

まあまた今後数年、ノーランの新作を首を長〜くして待つことになるわけですが、みんなで一緒に頑張りましょうね…